飲み食い歌い踊る スペイン年末年始・中編

“飲み食い歌い踊る” 〜 ここまでシンプルでユニバーサルな楽しみ方はないですね。

どこの国でもどこの文化でもこれは共通点だと思います。

スペインでもクリスマスイブも大晦日もこの4つがメインです。

まずは、飲む!食う!

スペインには日本に似ている所があります。

まずはビールが大好きなところ。

いーっぱい飲みます。

特にこちら、アンダルシア地方のセビリヤ(セビージャ)はクルーズカンポ(Cruzcampo)が人気。

みんな、飲む、飲む、飲む、飲む。

どこに入っていくかわからないほど皆さん水のように飲みます(笑)。

そして、おつまみの感覚の「タパス」。

ちょこちょこといろんなものを食べるスタイルもみな大好きです。

つまみ食い組が出陣中。

ほとんど他のご家庭も同じだと思いますが、マリードくん(旦那)のご実家ではまずハモンとチーズや、えび、ムール貝、蟹の足などのシーフードを食べます。

他に、白アスパラガスやパルミット(ヤシの新芽)にマヨネーズをたっぷり、これでもか!とつけて食べます。

うちの家族はマリードくんを始めみんなワサビも好きなので、醤油ワサビマヨにしてエビや蟹を食べることもあります。

クリスマスも大晦日も、最初のコースは大体おなじ感じのメニューです。

変わるのはメインコースとデザート。

今回のクリスマスは子羊肉のオーブン焼きがメイン。

メインコースの子羊肉のオーブン焼きには、ティタ(叔母さん)が持ってきてくれたリオハを開けます。

こういう時にみなさん野菜はほとんど食べないです。

これはバルやレストランに行くと気がつくことでもあります。

日本やアメリカと比べると、スペインには野菜料理がすくない!

だからいくらお安く美味しく、気軽にタパスを食べに行けても、お家ごはんは欠かせません。

デザートはスペイン特有のクリスマスのスイーツ、ポルボロンやジェマ、トゥロン、チョコレートボンボンなど。

それから食後酒やカクテルにかえていきます。

“飲み食い歌い踊る” は永遠に?

おしゃべりが弾み、飲んで、食べて皆で盛り上がると、今度は歌いたい人が出てきます。

うちのマリードくんとお義父さんです。

ただうちの場合はフラメンコ家族なので歌うのはビアンシーコ(クリスマスの歌)ではなく、フラメンコ。それも”ブレリア”というタイプの曲がほとんどです。

甥っ子たちは学校などでよく聞くビアンシーコを披露するのですが、最後はお酒が入って気分の良くなった大人がフィエスタ(宴会)をのっとります。😅

この方達がフィエスタ海賊。フィエスタ乗っ取り上手。

そのうち「踊れー歌えー」という声が上がり、私も参加。(笑)

よくお義母さん(カルメン)に、「前は2人だったのに。(フィエスタ好きが)3人になった〜」と笑われます。

カルメン
隣の人はね、クリスマスとか大晦日のたびに、私たちが40人くらい人を招いてフィエスタしてると思ってるのよー!

3人だけでも盛り上がり方が凄い、というワケです。

お義父さんは真からフラメンコ、いつも歌っている人。

息子ももちろん生まれる前からフラメンコ。

小さい時から歌っていて、「歌って踊る」が仕事になってからもう20年以上。

私も途中乱入者(!)ですが、踊り手です。

フラメンコが生活の一部というか、いわゆる「生き方」なのでこれが私たちの普通なのです。

今年はいつもは踊らないお義母さんも踊ったよ!

クリスマスは普段は友達が4−5人ほど後から参加して、歌って踊るフィエスタが続きます。

でも今年はコロナで誰も来れなかったので、最後はお義父さんとマリードくんと私だけがキッチンに閉じこもって朝まで歌って踊っていました。

お疲れ様で〜す…(ねむっ!)

次の日、クリスマスは昼ごはんに呼ばれるまで寝る始末。

(また“飲み食い歌い踊る”のサイクルが始まる?!  😅)

お義母さんのご飯は美味しすぎ!起きてすぐにご飯が出てくる喜び。ありがたや〜!ちゃんとお皿洗いは私がしましたー。

体力がないとフラメンコにはなれません(笑)。

大晦日(フィン・デ・アニョ)

大晦日もクリスマスと同じように“飲み食い歌い踊る” の順で進行しますが、夜中の12時にむけて、12秒前から12個のぶどうをカウントダウンと合わせて食べるのは逃しません。

このスピードでぶどうをのみ込むのはかなり大変。

でも気合で頑張ります!

新年を告げる鐘がなり、カバ(スペインのスパークリングワイン)かシャンパンで乾杯。

これで新年の幸運をゲットです。

そして通常、この後すぐに私とマリードくんはトリアナ地区にむかいます。

友達とも約束をしなくてもみんなトリアナに繰り出すので、行く途中で集合場所を決めます。

途中にバルをはしごしながら、少しずつウォームアップしていくのです。

これも小さな街のいいところ。

友達も皆フラメンコなので朝まで(たまに昼まで 笑)歌い、踊るが続きます。

特別な場所も何もいりません。

フラメンコたちが集まると、愉快な会話、歌声と手拍子やカウンターを拳で叩くリズムがあるだけで、何時間も楽しめてしまいます。

もちろん、普通はギターも入るのでとても盛り上がります。

こんなにシンプルでピュアな楽しみ方はほかにないような気がします。

私にとって満たされる、幸せだなと感じる瞬間の一つ。

スペインに移住してしまった理由の一つでもあります。

通常はこのような盛り上がり。早く前のように過ごせるようになるといいです。

今年はコロナのせいで夜中の外出禁止令が出ています。

今年の大晦日はまた「三人キッチン・フィエスタ」になりそうです。

わたくし
スペインの年末年始、前編は街のイルミネーションと家族恒例の「ベレンはしご」についてでした!よかったら読んでみて下さい。✨✨✨

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